「技術とアイデア、スピードを活かした攻撃が持ち味で、ボールを奪われたあとの切り替えの早さや球際はチームとして徹底しています」と榎本監督が明言するとおり、流経大柏のサッカーを支えているのは攻守におけるインテンシティの高さにほかならない。
選手権と総体を含め、流経大柏が全国大会に出場するのは3年ぶりだが、それが意味するのは現3年生にとって「初の全国」という点だ。キャプテンのひとりである佐藤は、こういって胸を膨らませた。
「全国大会というのがどんな景色なのか、これまで僕らは出ていないので、まったくわかりません。自分たちで確かめたいと思います。今から楽しみです!」
3大会ぶり8回目の選手権出場を決めた流経大柏が目指すのは、第86回大会以来、2度目の全国制覇だが、選手権は負けたら終わりのトーナメント形式。ともに順当に勝ち上がっていけば、3回戦で優勝候補の一角、大津(熊本)と激突するはずだ。その大津は高校年代の最高峰リーグであるU-18 プレミアリーグのWESTを2試合残した段階で制した強豪だけに、全国制覇に向けて大きな関門になるだろう。
(文・写真=小室功)
▽第103回全国高校サッカー選手権
第103回全国高校サッカー選手権