1年目は1年生チームと全体のセカンドチームを指導し、今年8月 に結成した新チームからはトップチームのコーチを担当。中曽根健監督、一昨年まで監督だったベテランの八木原秀哲コーチとともに、全国高校選手権や全国高校総体の両予選でベスト16入りを目指して強化に粉骨砕身する毎日だ。

 チームづくりの基本は守りだという。「いい守備ができてこそ質の高い攻撃が生まれるという成功体験があるので、まず連動した組織的な守備の構築を考えています」と説明する。その上で「テクニック、ファイティングスピリット、ハードワークの3つをテーマに掲げているんです」と人懐っこい顔付きでうれしそうに答えた。

 所沢中央高に赴任して13年目の中曽根監督は「ものすごく熱い男。情熱を持って常に100パーセントで選手と向き合っています」と諸井コーチを評する。サッカー経験のなさを感じることがあるか尋ねると、「全くありませんね。いったい、いつ、どれだけ勉強したんだろうって感心するほどです。本当にリスペクトしています」と述べた。

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