前橋育英はその後、習志野に2度追い付かれ引き分け濃厚となっていた後半34分、ドラマ仕立てのような決勝ゴールを呼び込んだ。
2点目を決めたFW山西智也(2年)が、左スローインをヘッドで落とすとボランチ中川希汐(2年)がボールを預かり、ペナルティーエリアに入る少し前から豪快な右足シュート。鋭い球筋がゴールの左上に突き刺さった。
派手なガッツポーズを何度もつくり、チームメートに祝福される中川。「相手の2点目は自分のファウルからFKを与えて失点したので、何とか取り返したいと思っていた。決められて、もうめちゃくちゃうれしいです」と大喜びした。
相手のパスコースを封じるプレーをはじめ、球際での攻防やボール奪取など守備には自信がある。半面、攻撃力と展開力が課題だという。「だからこういった遠征を通じて積極的にシュートを打ち、ゴールを決めたい。今回の選手権ではメンバー入りできなかったので、結果を出して来年こそトップチームに昇格したいですね。横山杯も優勝を狙います」と意気込みを示した。
(写真・文=河野正)
▽横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会
横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会