実はこの日の勝利を指揮官が誰よりも喜ぶ理由がある。
「4年前(2020年)、ウチは選手権で(Aブロック)ベスト8まで行ったんですよ。その時はコロナ禍で保護者の方が見に来れない中で勝ったっていうのも凄く強く印象に残ってるんです。今日はこうやって保護者の方や先輩たちが応援してくれる中で、子どもたちが勝てたっていうのは本当に誇らしいなと思います」。そう話しながら表情がさらに緩むのが見てとれた。そんな石原監督は新チームの現在地をどのように考えているのか。
「かなり仕上がってると思います。ただ、途中で怪我人が出たりとか、それこそチームが上手く回らない時に練習試合で負けてしまうような時もあったんですが、その上手くいかないことを乗り越えるから選手たちは成長するんだと思うし、ウチの子たちはそういうところを、苦しい時を前向きに一つひとつ乗り越えて成長してくれるチーム。よくやってくれた、成長したなって。この仕事をしてるとそういうのが感じられて嬉しいですね。ウチは全国とかまで行くチームじゃないんですけど、こう一つひとつ勝っていくことで凄く自信になるし、乗り越えていった経験が大人になった時に糧になるとは思うんですよね。だから、やっぱりそういうサッカー部でありたいなと思います」。改めて石原監督の奥深い想いが伝わってくる。
▽令和6年度東京新人戦(新人選手権大会)
令和6年度東京新人戦(新人選手権大会)