川口市立応援団(写真=会田健司)

 それでも後半に息を吹き返した川口市立は、41分にMF7杉本響(3年)がPKで1点を返すと、その後3点目を奪われながらも、80+1分にFKからFW9浅田奏汰(2年)がヘディングシュートでネットを揺らし1点差に詰め寄った。同点に追いつくことは出来なかったが、最後まで諦めない姿勢と意地を見せた。

 敗戦を受け、岩井厚裕監督は「前半は相手をリスペクトし過ぎてしまった」とディフェンスラインが引いてしまった前半の戦い方を悔やんだが、「ここまで来て武南さんと戦えたことが私たちにとっては凄く収穫」と選手たちが強豪校との真剣勝負でしか得られない貴重な経験ができたと頷いた。

 川口市立は県陽、市立川口、川口総合の3校が統合する形で2018年に開校。2020年に地元川口出身で帝京で選手権優勝、その後は横浜フリューゲルスやアビスパ福岡でも活躍した岩井監督が就任すると、2021年には人工芝グラウンドも完成。そして今大会では正智深谷を破るなど、着々と強化が進んでいる印象だ。

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▽令和7年関東高校サッカー大会埼玉予選
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