「ずっと練習していた形だったんで。朝練の成果かもしれないです(笑)」
照れた笑みの奥に宿るのは、エースナンバーへの責任感だった。
試合は立ち上がりから思うようにはいかなかった。相手の綾瀬はアグレッシブで、藤沢清流の選手たちはその勢いに押され、自分たちのリズムを作れない。「勝負をなめてる」。ハーフタイム、福島剛監督のその一言が、心に火をつけた。「2次に行きたいんだろ?」という問いかけに、選手たちは全身で“はい”と応えた。
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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選