しかし、大津を倒しながらも続く2回戦では前後半で勝ち切れず、PK戦の末無念の敗退。初戦に標準を絞った結果、そこで"燃え尽きた感"があったのも否めなかった。

 それでもその後の選手権、そして今年もインターハイと激戦区の大阪で代表校の座を勝ち取った阪南大高。「連続して出れていることが財産なんで。本当に(当たり前のようには)経験できない事ですからね」と全国の舞台に出続けることで、成功も苦い経験も、そのどちらもチームの経験値として積み上げることができた。

 だからこそ去年と同じ轍は踏まない。「先週も先々週も2連戦をして、アップも含めやってきたので、あしたそれが出てくれれば」と本番を踏まえ2連戦をセットに考え勝ち抜くための準備をしてきたと語った指揮官。

 次戦の相手は奈良育英を4-2で破った立正大淞南に決まった。今年はここを乗り越えられるのか、阪南大高にとって勝負の2回戦となる。1回戦では低い位置でボールを奪われ、危険なシーンも何度か作られただけに、選手たちの修正力も試させる一戦となる。

(文・写真=会田健司)

▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)