「我々の初戦の硬さか、佐野日大さんの昨日の疲労の蓄積か。どちらが主導権を握って、ゴールに繋げられるかが勝負になると思っていた」と試合後に話したのは桐光学園を率いる鈴木勝大監督で、互いに全国の舞台特有の緊張感やコンディションが勝敗を左右する難しい展開を戦前から予想していた。

 立ち上がりから桐光学園はボールを保持しながら試合の主導権を握り、積極的にゴールへ迫る姿勢を見せたが、佐野日大の粘り強い守備の前に最後の精度を欠き、なかなか得点を奪えない。初戦特有の硬さも相まって、スコアが動かないまま時間が経過していったが、後半に入ると、連戦の疲労が見え始めた佐野日大に対し、桐光学園はさらに圧力を強めていく。そして迎えた終盤、ついに均衡を破る。ゴール正面やや左寄りの位置からの直接FK。桐光学園DF陶山響(3年)の左足から放たれたボールは壁を越えてゴールネットに突き刺さった

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▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)