坂戸高サッカー部のユニホーム

 トーナメント戦で着用するユニホームのデザインは、名門・国見(長崎)がかつて使っていた黄色と青色の太い縦じまだ。「全国屈指の強豪に育てた小嶺(忠敏)先生に敬意を表しました」と説明。練習場は校庭のほか、近くの坂戸市民総合運動公園内にある人工芝グラウンドも使用する。

 まだ大きな戦績は残していない。全国高校選手権予選では、決勝トーナメントに4度進出したが、いずれも1回戦敗退。県U-18リーグは西部支部2部に所属し昨年が3位で、今季は前半戦を終えて首位と勝ち点3差の3位にいる。

「うちはまだ選手権予選でベスト16に進んだことがないので、まずはここに照準を合わせたい。結果にはこだわってやっていきますが、勝ち負けだけではありません。サッカーは人を幸せにするものですし、自分とチームの成長を実感できることが何より大切だと思います」

 大久保監督は持論を滔々と述べ、選手がそれまで苦手だったことができるようになった時、指導者としての喜びに浸るそうだ。1、2年生の時は力不足でも3年生になってメンバー入りし、レギュラーを獲得する選手も多いという。練習と努力によって成し遂げることが尊いと説く。部のモットーはサッカーを享受し、競技者、愛好者を問わずサッカーを続ける選手と指導者の育成だ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選