「練習でも相手が真ん中を締めてくるのを想定してやっていたので、自分たちの中で想定内ではあったんですけど、実戦になるとやっぱり緊張もそうだし、グラウンドの状況も違うので、焦りはなかったつもりなんですけど、心のどこかで焦りがあったのかもしれない」
相手の戦い方は想定通りだったが、やはり実戦になると思い通りにはいかない。
後半、継続して中盤を固めてきた相手に対し細田学園は立ち位置を修正。それにより、相手を動かすクサビのパスも入るようになった。高久は後半も攻撃の起点になり、裏を狙ったボールも効果的になった。そしてこれが決勝点に繋がった。
後半も残り5分となったところで、高久が最終ラインから右サイド深くへボールを送ると、ここからのクロスから辻の勝ち越しゴールが生まれた。均衡を破った瞬間「もう喜びしかなかった」という背番号5。そこからは門番として本職の守備でゴールを守り、勝利を掴み取った。
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▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選