田野武史監督
試合開始のホイッスルとともに、茨木は猛攻を仕掛けた。昇陽戦、高津戦とギリギリの戦いが続き、決定力不足に苦しんできたチームの姿はそこにはなかった。
田野武史監督は「できれば前半のうちに勝負を決めるつもりでいこう」と選手たちを送り出したという。前節までの硬さを破るため、精神的にも「そのくらいの強い出力を出していかないと」と背中を押した指揮官の言葉に、選手たちは見事な爆発力で応えてみせた。
早い時間帯に先制点を奪う理想的な展開。これまでの2試合では、チャンスを作りながらもなかなかシュートが入らず、自分たちから流れを悪くしてしまう悪循環が多かった。この日も途中で追加点が取れない時間帯こそあったものの、田野監督は「ここまでの苦しい試合のなかで選手たちが学んでくれた」と、タフな予選を通じて逞しさを増した教え子たちの成長に目を細めた。
その攻撃の中心にあったのが、指揮官が「今年は前が強い。それがうちの武器」と絶対の信頼を寄せる、FW7高瀬光太郎とFW11伊藤遥真の3年生2トップだ。この日は「自分たちが勝てる局面で勝負を仕掛けよう」という明確な狙いのもと、高瀬と伊藤のコンビが相手のCBと徹底的にマッチアップ。自分たちの武器を最大限に生かした攻撃で相手を圧倒した。
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