昌平の芦田徹監督
そうして迎えた後半19分、ポジションを左から右2列目に移していた松本が右から先制ゴール。31分に再び左に戻った松本は7分後、今度は左から決勝点を蹴り込んだのだ。これも采配の妙だろうか。
タイムアップが近づいた40分に1点を返されたが、4分あった追加タイムをしのぎ切った。決勝でも持久戦をものにする粘り強い試合運びが光る。プレミアリーグで不振を極めても、武南や西武台や聖望学園といった優勝候補をしり目に、しっかり3連覇を達成したのだから立派だ。
先発でも途中出場でも起用された面々が、役割をまっとうできるあたりが昌平の強みでもある。
これで2016年から記録した3連覇に続く2度目のV3だ。埼玉県勢で過去に3連覇を複数回やってのけたのは、浦和市立(現・市立浦和)と浦和南と武南。今回、この3校に昌平が加わった。ちなみに児玉が4連覇、浦和南と武南は5連覇する全盛期があった。
芦田監督は内容については3試合とも満足していないが、インターハイの代表権を手に入れたことは喜んでいた。戦力を強化する絶好の機会になるのが理由だそうだ。
「優勝を勝ち取ったことで成長する場所、そのターゲットになる場所に向かっていけるのだからとても大きい。インターハイに向けて1カ月半準備し、本大会で経験を積み、帰ってきてから(プレミアリーグ再開まで)また1カ月、強化に時間を費やせるのは成長につながる。インターハイの目標ですか? とにかく1戦1戦こなして成長したい」
プレミアリーグ前半戦は残り2試合あり、9月5日に後半戦がスタートする。予選で3連覇した自信とインターハイを経て、秋にはまた圧倒的な強さで威容を誇った時のような昌平が見られるか-。
(文・写真=河野正)
▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選