昌平vs西武台

 こんな苦しい台所事情であっても昌平は「何とか」勝ち切った。

 「何とか」という表現が似つかわしい。準々決勝は東京成徳大深谷に2-0で勝ったとはいえ、長いキックとロングスロー、セットプレーと出足の良さに苦しめられた。指揮官は「前からのプレスを回避し、蹴り合う展開に持ち込まれないようにしました。難しい相手だった」と話している。

 続く準決勝では、5年前のインターハイ予選準決勝で0-1と敗れた正智深谷と対戦。準々決勝までの4試合で無失点の堅陣を誇り、特長のある選手と戦術を備えた容易ならぬ相手だ。

 立ち上がりに先手を取られたが、直後の1分間で逆転し追加タイムに決勝点となる3点目を奪った。主導権を引き戻して前半を折り返したが、後半は相手の7本に対してシュート2本。35分には豪快な一撃を決められ1点差に詰め寄られた。残り8分間を辛抱強く戦った上での辛勝だ。芦田監督は「ため息の出る試合でした。自分勝手で独り善がりのプレーが目立った」と苦言を呈した。

これも最終決戦に向け、手綱を締める思いを込めての厳しい言葉だったのだろう。

 決勝は飯島が復帰し古川も初先発。左SBで2試合出場した松本太佑(2年)が、1列上がって左MFを担当。西武台と3年続けてファイナルを争った前半は、我慢比べのような手堅い内容で40分が終わった。

【次のページ】 今大会も昌平は勝負強かった 最近10大会で7度目の頂点(4)

▽令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選
令和8年度全国高校サッカーインターハイ(総体)埼玉予選