全10チームによって争われたT1の覇権。優勝の行方は最終節までもつれ込むまさに目が離せない展開となった。先に全日程を終えた駒澤大学高等学校に暫定ながら首位を明け渡し最終節を迎えた実践学園。引き分け以上で優勝が決まる優位な立場ではあるものの大きなプレッシャーが掛かった成立学園とのラストゲーム、その重圧を跳ね除け勝利を収めると歓喜の優勝が決まった。18試合を戦い12勝1敗5分けで積み上げた勝ち点は41。選手権4強入りを果たしたチームは第16節で東京朝鮮中高級学校に敗れるまで無敗を維持する強さを見せつけた。総失点数15は駒澤大学高等学校に4点差をつけてリーグ最少。堅守を軸にT1制覇を決めた実践学園、このあと念願のプリンスリーグ昇格に向けて注目の入れ替え戦に臨む。
その新王者と熾烈なデットヒートを繰り広げた駒澤大学高等学校。優勝が期待された選手権ではまさかの敗退を喫したが悔しさを晴らす今季の締めくくり、選手権準々決勝で敗れた相手である都立三鷹中等教育学校との最終節に臨むと5対0で圧勝。勝利を絶対条件に優勝の可能性を残す一戦での快勝で暫定首位に浮上するも、その3日後に行われた実践学園の最終節勝利の結果、惜しくも2位という結果で今季を終えた。11勝2敗5分け、勝ち点38と好成績を収めた今季だが振り返れば総体の東京予選を勝ち抜き、全国出場した6月の終わりから夏場にかけてやや失速。実践学園、帝京、成立学園と上位校との試合が続いた第11節からの3試合で2分け1敗と勝ち点を稼ぐことができなかった。それでも1年を通して強力攻撃陣が結果を出した印象。総得点54は堂々のリーグ最多。エーストライカー、安藤丈は2位以下を大きく突き放し得点王に輝く活躍を見せた。
上位2校に続いて好成績を収めたのは帝京。総体、選手権、Tリーグと、主要大会で優勝までもう一歩のところまで迫りながら3位に終わった2013年シーズンから古豪復活を期した今季、総体、選手権で早期敗退を強いられた一方、リーグ戦では3位と健闘。実力校が名を連ねるT1 で十分な戦いぶりであったと評価できるだろう。来季こそは優勝を狙っていきたい。
上記のチームとは対照的に当然思うように結果が伴わなかったチームもある。昨季T1を制した横河武蔵野FCユースは首位に引き離され4位、昨季プリンスリーグからの降格を経験し、1年での復帰を目指した関東一は6位と共に振るわず。さらにその苦戦ぶりが最も顕著だったのは昇格組。昨年T2リーグを制し、このT1に乗り込んできた都立三鷹中等教育学校はわずか3勝に終わり最下位。昨年T2で2位の堀越、3位のFCトリプレッタユースといずれも下位に低迷した。強豪集うT1の厳しさ味わった今季のリベンジを来季に果たすためにも入れ替え戦での必勝を誓う。
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