太田のゴールで同点に追いつく
ここからさらにひっくり返したかった国見だったが、追いついた直後のゲーム運び、相手に再び流れを渡さないためのリスク管理に甘さが出た。一瞬の隙を突かれ、再び近大附に勝ち越しゴールを許してしまう。
1-2と追い込まれた国見は試合の最終盤、同点・逆転を狙って文字通り怒涛の猛攻を仕掛ける。相手を自陣に釘付けにし、ピッチを広く使って次々とゴールへ迫った。
「攻撃の好きな選手が多いんですよ。全国大会でどれぐらい攻撃的に行けるかっていうのはチャレンジしようとしていた」と木藤監督が語る通りのアタックを披露したものの、無情にもタイムアップのホイッスルが響いた。最終的なシュート数は8対8。ボールを握り続けた時間に対して、ゴールを脅かす回数が圧倒的に足りなかった。
試合後、木藤監督の口からは厳しい言葉が並んだ。「追いついたまでは良かったんですけど、そこからのゲームの運びっていうのが……。いろんな未熟な部分がメンタル的にもでたので、負けるべくして負けたなということ」「あれだけボールを握ってるんだったら倍以上はシュートチャンスを作らないといけない。最後のビルドアップから相手の陣地に入った時のクオリティが足りなかった」。
チームが目指した「自分たちの良さを出して、ちゃんとサッカーをして勝っていく」という理想に対し、厳しい初戦敗退となった。
しかし、最終盤に見せた分厚い猛攻こそ今年のチームが目指す姿。だからこそ、どうやってその状況を作るのか、そこがチームの課題。堀川キャプテンは「最初の入りが重要。あと先制点が重要だなと思います。これからはもっと入りをよくしてってところを意識して頑張っていきたい」と、試合の入り方を改善したいと語った。この夏の悔しさを力に変え、国見は選手権に向けてまたここから再スタートを切る。
(文・写真=会田健司)