クライマックスが迫る第93回全国高校サッカー選手権。準決勝第2試合では優勝候補が激突する。4年ぶりに千葉の王座奪還を成し遂げ全国の舞台に帰ってきた流通経済大柏と、今夏総体4強の前橋育英。前評判通りの勝ち上がりを披露してきた両校の対戦に好ゲームの予感が漂う。

　7年前の日本一は過去の栄光。新たな歴史に挑戦する流通経済大柏は初戦の作陽戦に象徴されるようにここまで接戦を制して勝ち上がってきた。J内定のDF小川諒也、得点王を狙うFW高澤優也ら攻守に高いクオリティを誇るチームは試合を重ねるごとに調子を上げてきた印象。視線の先には決勝のピッチをはっきりと捉えている。対するは完成度の増すポゼッションサッカーが心強い前橋育英。主将を務めるU-18日本代表MF鈴木徳真らを要に目指すは悲願の日本一。“上州の虎”の戦闘態勢は整っている。