高校3年次には、進路のことで大変悩んだ思い出があります。当時、私の中で「プロになりたい。」という思いが一番強く、そのために今までサッカーをしてきた感じもあります。プロから声がかからず、なによりも実力がプロのレベルに満たない事を私自身十分に感じており、諦めて就職しようかとも思いました。
しかし、サッカーで上を目指したい気持ちがあったため日本大学へ進学しました。付属校であるため推薦入試で合格することができ、セレクションという名の練習参加を経て、サッカー部に入部しました。大学進学を選んだ理由として、年々レベルが高くなっている大学サッカーは、毎年大学を経てプロの道に進む選手や、特別指定選手として在学しながら、プロの試合に出場する選手などもおり、高校卒業時にプロになれなくても大学でチャンスを掴もうとする人が少なくない時代へと変わりつつある時期でもあったためです。また、大学では、自分次第ですが、様々な資格を取得することができ、卒業後何かに活かすことができるかもしれません。このような事を踏まえ大学へ入学しました。
進学後トップチームに入ったのが、3年次の時です。しかし、公式戦にわずか数試合しか出場することができずに大学サッカーを終えることとなりました。サッカーを続けたい気持ちがあったため、JFLのチームのセレクションを受けましたが合格することができませんでした。その頃初めて海外でサッカーをしようという選択肢を持つようになりました。日本でサッカーが出来なければ次は海外に行くしかないという気持ちでした。その後、友人の紹介でHBO東京という「選手の海外移籍支援」をコンセプトとしているクラブのサポートを受け、そして今年、モンテネグロの1部リーグ、FK MLADOST PODGORICA(マドスト)への入団が決まりました。
日本でプロになれず、海外に出てサッカーを続けていますが、これが本当に良い選択であったのかはわかりません。しかし、目標を達成するために、日々自分と向き合い、どう行動を起こすか、その過程が大切だと思います。日本では経験できない事もたくさんあり、私にとってプラスの事の方が大きいと感じています。
■モンテネグロ豆知識
人口62万人
面積は13,812平方キロメートルで福島県とほぼ同じ。
歴史ある街並みに世界遺産、風光明媚な自然など魅力的な国土に観光客も多い。2012年にモンテネグロを訪れた外国人は126.4万人。