後半もなお主導権を握った東福岡は57分に貴重な追加点。
この日何度も好機を演出した右サイドから押し込むと、中央に空いた広大なスペース。最後は三宅からパスを受けたMF鍬先祐弥が突破し右足一閃。アンカーとして黒子に徹しする男の効果的な攻撃参加がチームに追加点をもたらした。
一方、2点のビハインドを背負い戦況は厳しさを増した星稜は53分、DF六田邦宏のファーストシュートを皮切りに反撃の糸口を掴みにかかる。石川県予選得点王FW窪田翔、1年生MF敷田唯を立て続けに投入し、前線の組み合わせを試行錯誤。それでも、最後まで東福岡ゴールをこじ開けるには至らなかった。連覇への挑戦はここセミファイナルのピッチで終焉。それでも4年連続4強入りの快挙は間違いなく高校サッカーの歴史に新たな1ページを刻んだ。
藤川の復調、さらには心配された主力選手の累積警告もなく、まさに完勝を飾った東福岡が17年ぶりの決勝進出。前回大会王者を圧倒し、日本一へあと一つと迫った。
(文・編集部)