後半も同様、中盤から両者激しく球際で競り合い、ボールをうまく納めることが出来ない中、徐々に駒澤大学高等学校がボールをキープし始める。中盤での競り合いを制し、ボールをキープする時間が長くなり、シュートチャンスも作るが、得点には至らない。すると先に試合も終盤に差し掛かかり、先にスコアを動かしたのは多摩大目黒。後半28分、前がかりになっていた駒澤大学高等学校からボールを奪い、ロングボール。左サイドから前線の11番陸野泰勢が抜け出す。ドリブルで中央へ切り込み、ディフェンダーを1人かわし、右足一閃。多摩大目黒が先制に成功する。

 得点が必要になった駒澤大学高等学校は、積極的に選手を交代させ、点を奪いにかかる。しかし多摩大目黒も体を張った全員守備で得点を許さない。すると多摩大目黒が終盤に、意外な形から貴重な追加点をあげる。駒澤大学高等学校DFの裏へ蹴ったボールをチェースすると、相手DFとGKがお見合いし、処理を誤る。同40分これを逃さず13番秋山陸がシュート。一旦はポストに弾かれるも無人のゴールへ押し込み、ダメ押しの2点目を決める。しかし、駒澤大学高等学校も諦めず、GKを加え、ゴールを目指す。後半ロスタイム、駒澤大学高等学校はセットプレーのこぼれ球を小林慎治がミドルシュート。多摩大目黒のGKは触れるも防ぐことが出来ず、駒澤大学高等学校は土壇場で1点を返す。しかし反撃はここまでとなり、試合終了。2-1で多摩大目黒が勝利を収め2回戦を突破し、総体予選で初の8強入りを果たした。なお、多摩大目黒は16日の準々決勝で都立駒場と戦う。

(文・写真 園内俊昭)