後半4分、成立学園がPKのチャンスを得るも、キーパーのスーパーセーブでことなきを得る。同9分、関東一10番小関の右サイドカットインからシュート。強烈なシュートはバーを叩いた。後半、関東一はボール奪取後、マイボールの時間を作り始める。押し上げた状態から14番佐藤右サイド、10番小関左サイドを積極的に使う。また、11番長野真大がハードワークとキレのある動きからチャンスを作る。対する成立学園も闘いがオープンになるにつれて、カウンター時に広がったスペースで8番八木橋、10番窪田が輝きを増す。同30分、成立学園9番原田の右サイドの突破から、11番吉長が中央で待ち構える。これに合わせるも、ボールはゴール僅か右に外れる。そして、スコアレスのまま延長戦へ。 延長前半、成立学園10番窪田が高い位置でトリッキーなヒールから、相手をかわしチャンスを作る。しかし、最終的には点には結びつかない。そして、延長後半についに試合が動く。関東一11番長野が右サイドから2人抜き、中に切れ込むと、成立学園選手がたまらずボックス内で倒してしまう。PKをキッカー10番小関がしっかりと沈め、関東一は待望の先制点を奪取。試合終了間際、成立学園22番類家暁が左足で強烈なドライブシュートを放つもGK北村が飛び、ファインセーブ。更にその後押し上げた成立学園GK大野が得たシュートのチャンスも関東第一DFの決死な守備で弾き返す。このまま試合は終了し、120分の激闘の末に関東一が勝利した。成立学園のポゼッションスタイルにリアクションする形で挑んだ関東一であったが、120分間の中で常に適切なリアクションを取り続けた関東一が全国総体に王手をかけた。
(文・写真 石津大輝)