後半、堅守速攻の長崎総科大附に対し帝京長岡は攻めあぐねる時間が続く。最初にベンチが動いたのは長崎総科大附、後半9分MF8 村上広樹に代えてMF24 福井聖也を投入。その後も膠着した時間が続くなかビッグチャンスは同20分長崎総科大附、ペナルティエリアすぐ外、ゴールやや左で得たフリーキックをFW7 下地春也が右足で狙うも帝京長岡GK17 猪越優惟がジャンプ一番リスティングでセーブ、追加点を許さない。続けて長崎総科大附は同25分、FW7 下地春也に代えてFW27 金珉瑩を投入しゴールを奪いにいく。帝京長岡も同 33分、足の釣ったFW10 小池晴輝に代えてFW9 冬至直人を投入する。終盤、猛攻の帝京長岡が長崎総科大附ゴールへ迫る。同38分帝京長岡、DF6 手塚克志の楔をFW11 晴山岬が中央で収めるとMF8 田中克幸に落とす。ワントラップの後、得意の左へ運ぶとコンパクトな振りで左足でボールをミートするとボールは右サイドネットへ刺さりゴール、2-1と逆転 に成功する。「自分の目の前に溢れたボー ルを後は決めるだけだったので思い切り振り抜きました」というにはあまりにも綺麗にサイドネットへ突き刺した。長崎総科大附は同40分、FW27 金珉瑩に代えて長身DF3 柏木澪弥を投入しパワープレーに出るも時すでに遅し。2-1で試合は終了し、帝京長岡としては6年ぶりのベスト8進出を決めた。

 帝京長岡古沢監督は、「6年前もこの浦和駒場スタ ジアムでベスト8を決められたので運命を感じます。意味のある勝利にするためにも次の準々決勝を勝たないと意味がないので、明日1日(試合がないので)良い準備(練習)をしたいです。ピッチではやってきたことしか出ないので、良いゲームをお見せできるよう練習を頑張ります」と古沢監督らしいコメン トで締めくくった。

(文・写真・甲斐雅人)