後半も自慢のパスワークで相手陣内に押し込む立正大淞南。FW19番鶴野怜樹が縦横無尽に走り、スペースメイクし、チャンスになりそうな場面を何度も作り出すが決定機までたどり着くことがなかなかできない。その中でもこの試合のビックチャンスを立正大淞南が迎える。10分、相手DFと並走しながらマイボールにしたFW19番鶴野怜樹が、PA内でDFを引き付けて巧みなヒールパス。フリーのFW17番藤井奨也が狙いすましたシュートを放つが、矢板中央GK1番安西駿のファンセーブに阻まれてしまう。諦めない立正大湘南だが、矢板中央のCB4番白井陽貴、CB15番五十嵐磨旋、ボランチ16番池田隼人を中心としたDF陣に危険なゾーンでは自由にプレーさせてもらえずに刻一刻と時間が経過。結局、開始直後の得点が勝敗を分け、今年度のプリンスリーグ関東覇者の矢板中央が試合巧者ぶりを発揮し、ベスト8に進出を決めた。

(文・佐々木竜太 写真・園内俊昭)