矢板中央が試合巧者ぶりを発揮し、ベスト8進出

 1月3日、等々力競技場で行われた第97回全国高校サッカー選手権3回戦の第1試合。第93回以来のベスト8を狙う立正大淞南(島根)と昨年度大会ベスト4の矢板中央(栃木)の一戦は開始直後にゲームが動いた。

 中盤を横並びの4-4-2でゲームに入った矢板中央は持ち前のブロックを敷いた堅守から縦に速い攻撃で長身FW14番望月謙にボールを入れてセカンドボールをFW8番伊藤惠亮らが拾いゴールに迫る。開始直後の2分に左サイドからのセンタリングをFW14番望月謙が収めてボールを落としたボールをDF15番五十嵐磨旋が低く抑えたシュート。シュートコースにいた、DF4番白井陽貴がヒールで上手くコースを変えてゴールに流し込みあっという間の先制点で矢板中央が1点リード。序盤は矢板中央のブロックを敷いた守備に手を焼いた立正大淞南だったが、時間と共に持ち味の攻撃力を出し始め、MF18番上田隼也の組み立てから立正大湘南のエースナンバーを背負うFW17番藤井奨也の個人技、MF13番大西駿太のカットインと多彩なパスワークでゴールを狙う。24分、左サイドからのクロスをMF13番大西駿太が折り返し、FW17番藤井奨也がゴール前でシュート狙うが上手くヒットできずに力なくGKへ。25分にはストライカーのFW19番鶴野怜樹がPA付近で味方とのワンツーでPA内へ進入しシュートまで持ち込むが強烈なシュートはGK正面に飛んでしまう。矢板中央の固いDF陣の前に得点まではいたらず、矢板中央1点リードで後半へと折り返す。

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