後半立ち上がり桐光学園は前線からのプレスが更に迫力を増す。三浦学苑はなかなか攻め手がなく、セットプレーからチャンスを伺う展開。後半15分三浦学苑は中央左を崩しにかかり最後は2番DF青山樹がミドルシュートもボールはゴールやや上に逸れてしまう。是が非でも得点を奪いたい三浦学苑は同19分に準決勝2ゴール1アシストの5番MF末次怜に代えて12番MF浅沼駿吾を投入。すると同20分三浦学苑、右サイド13番DF川島陸からのアーリークロスを11番FWウォーモハメッドが上手く枠内へ、ヘディングシュートも桐光学園1番GK北村公平がダイビングキャッチで防ぐ。

 桐光学園も同26分最初の選手交代、準決勝2ゴールの活躍もこの日は枠内にシュートが飛ばず苦しんでいた13番MF西牧蓮に代えて11番MF佐々木ムライヨセフを投入。同27分は三浦学苑、再三の仕掛けからチャンスメイクしていた15番MF杉山十椰に代えて18番渡邉天翔を投入。攻撃陣のメンバーチェンジで活性化を図った桐光学園は同28分、右からのスローイングをニヤで15番FW敷野智大がすらし中で待っていた途中出場11番MF佐々木ムライヨセフがボレーもボールはポストを直撃しゴールならず。前線へ人数を掛け押し込む時間が続く三浦学苑だったが同32分、桐光学園に一瞬の隙を突かれる。三浦学苑ディフェンスラインの背後に出たクリアボールを桐光学園10番MF西川潤が快速を飛ばして奪取するとそのままターンしスピードアップ、中央から追い越した9番MF阿部龍聖がダイアゴナルに走るとオフサイドギリギリのタイミングでスルーパス、ディフェンスラインとGKの間で受けるとダイレクトで左に流し込んだボールは三浦学苑ディフェンダースライディングも間に合わずボールはゴールマウスへ吸い込まれる、3-0とダメ押しゴール。同34分三浦学苑、11番FWウォーモハメッドに代えて10番FW相原琉希を投入。同35分桐光学園、15番FW敷野智大に代えて2番MF田中彰真を投入。

 一矢報いたい三浦学苑はロスタイム、ペナルティエリア外やや右ゴールまで約25mの絶好の位置からフリーキックも9番FW川上渚が左足で蹴ったボールはゴールを大きく外れる。盤石の桐光学園は同ロスタイム、豊富な運動量と勝利を決定付ける3点目を奪った9番MF阿部龍聖に代えて14番MF中川優を投入、ゲームをきっちりクロージング。試合はこのまま終了のホイッスルが鳴り、総体神奈川県予選決勝の借りを返した桐光学園が2年ぶり11度目の選手権出場を決めた。

(文・写真 甲斐雅人)