関東高校サッカー大会もついにAブロック決勝の時を迎えた。都立勢として初の栄冠を目指し、前の試合はPKまでもつれ込む等、激闘を繰り広げてきた都立駒場(東京1位)。対するは、栃木県内敵無し状態、さらにはこの大会も無失点で勝ち上がってきた佐野日大(栃木1位)。両校の対戦は、この大会を通じて相変わらずの炎天下、午後のうだるような暑さの中行われた。

 試合開始直後から佐野日大は勢いそのままに都立駒場ゴールに攻め込む。2分には岩木艦がフリーでシュートを放つがこれを都立駒場ディフェンスが体に当て跳ね返す。その後も立て続けにシュートを放つ佐野日大だったが、都立駒場がその都度対処。すると焦れたようにエリア外からのクロスの精度が徐々に落ちていく。

 そうして攻撃を受け止め続けた都立駒場がチャンスを作り出す。16分、右サイドで秋葉遼太が粘りコーナーキックを獲得。落ちたところ、ゴール前の混戦から高橋康太が右足でねじ込み、都立駒場が先制する。
 さらに34分には片岡勇介のパスを受けた吉澤泰成が右サイドからディフェンスをかわしてシュート。回転のかけられたボールは左ポストに当たり跳ね返り転がり、右隅へ。技ありのゴールに吉澤もガッツポーズを見せる。

 佐野日大はカウンターで速攻を見せようとするも、都立駒場の戻りが早く攻撃を作りきれない。個人で、と青柳淳耶が抜け出し1対1を作り出すが、GK芹澤遼太がきっちり抑える等なかなか突破口が開けないまま、前半を2対0と都立駒場の2点リードで折り返す。

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