1―0で迎えた後半8分、クロスにニアポストに走り込んでヘディングで合わせ勝負を決めた。2年ぶりの県新人戦に澤野は「どれくらいやれるか楽しみ。一緒にトレセンでやってきた人たちも多いので負けないようにプレーしたい」と、ライバルたちとの対戦を心待ちにした。

県トレに選出、1年時から10番を背負うなど大きく期待されたが、昨年は4月の負傷で長期離脱を強いられ復帰したのは選手権前。「去年は全然試合にも絡めなかった。結局最後の選手権の時に10番を外されて13番でした」。チームは16強に進出したが悔いの残る1年となった。

まだ完治した状態での復帰ではなかったため「点は取っているんですけど、まだ絶好調のプレーじゃない。普通に良かったなって思っても7割くらいしかできていない」と自身の考えるトップフォームからは遠いが、「今後まだ上げていけるなと思っています」と前向きに捉える。

「もっと試合を決定づけられる選手になっていかないとダメかなって思っています」。翌日の決勝では2試合連続弾となる先制点をマーク。まずは大宮南の支部制覇に貢献してみせた。

「もう今年はラスト。高校サッカーをできるだけ長くやりたいので、みんなで上まで行けるように頑張っていきたいです」。昨年は怪我に泣いたエースが捲土重来、最後の1年にかける。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登