勝負に徹してきた相手を最後まで崩しきることができなかった。

対戦相手の佐野日大は1回戦同様に5バックを選択。浦和東にとっては県内であまり経験のない自分たちに対し守りを固めてくる相手との対戦となったが、百戦錬磨の堅守に対し、決定的な崩しの場面を作ることはできず。頼みの綱のセットプレーもこの日は不発に終わった。

守備では一定の手応えを感じた一方で、攻撃面は予選に引き続き課題に。今大会は自分たちでボールを保持して戦う機会が多かった中で、最後の部分で質を発揮することができなかった。

「ひとりひとりの最後のクロスやシュートの質、そういったところをやっぱりもっと高めていかない」と平尾信之監督は個の部分を課題に。関東予選ではチームとしての結束や集団力で5年ぶりの本戦を決めたが、ここから先に進んでいくためには個のレベルアップが必要とした。

最前線で身体を張ったプレーを見せながらノーゴールに終わった2年生10番の古澤もゴール前でのクオリティー不足を実感したとし、「やっぱり少ないチャンスでも決めきれるように質にこだわっていきたいですし、ゴール前のところをもっと大事にしていかなければいけない」と反省。インターハイ予選では「ひとつでも多くの結果を出したい」とゴールへの渇望を見せた。

目標のファイナルには届かなかったが、県外の強豪校を相手に真剣勝負を繰り広げたこの2試合は必ずや今後の成長に繋がっていくはずだ。それぞれが今回体感した課題に取り組み、攻守においてさらなるプラスαの「個」を積み上げて、インターハイ、選手権での全国を目指す。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登