都立東大和は9番荒内、16番成川の攻撃的かつ鋭いプレシングが初めのスイッチとなり、2列目では8番石井、13番山下のスライド時に集中を切らさずボール奪取を狙い、6番小田切,3番前川が後ろから守備全体をコントロールする。4-4-2の強固な守備ブロックをベースに相手を誘いこみ、ボールを奪った時は独力で勝負できる10番辻、9番荒内、16番成川が鋭いカウンターを繰り出す。

 東海大高輪台は11番横山が圧倒的なスピードで攻撃を仕掛け、9番桑山のポストプレー、攻撃の心臓10番藤井、更には14番名倉、7番苗加がタイミングよく2列目から絡む。ツーセンターバックを広く取り、ボランチにボールを持たせ後ろからビルドアップをさせる。3番鈴木が空中戦を跳ね返し、後ろから盛り上げる。6番宮田のロングスローは一撃で相手を鎮める必殺技となった。

 “ポゼッションからブロックを崩す”東海大高輪台と、”ブロック守備から相手の隙をつく”都立東大和の織りなすゲームは息を飲む展開となる。前半3分、都立東大和10番辻が、13番山下が蹴ったコーナーキックからのボールをヘディング。ニアに押し込み、ゴール。しかし、東海大高輪台も反撃に転じ、同14分、6番宮田のロングスローから、10番藤井がバウンドしたボールを強烈ボレー。これがゴールに突きささり、序盤で同点に追いつく。

 同39分、東海大高輪台10番藤井が中央からのドリブルで相手を完全に引き付けた上で7番苗加にパス。これを強烈なブレ球ミドルを放ち跳ね返るも、9番桑山が押し込む。2-1と逆転。このまま2-1東海大高輪台リードで前半を折り返す。

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