PK戦の末に作陽が三田学園を下し初戦突破

 令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の1回戦で作陽(岡山)と三田学園(兵庫)が対戦し、PK戦の末に作陽が勝利をおさめ2回戦進出を決めた。

 作陽のスターティングメンバーはGKに沖本翔、DFは3番岸本凪、4番中野杏太、5番柳川元樹、6番中瀬古陽央、MFは7番金津怜、8番川上陽星、12番伊藤翼、15番清水来隆、FWは11番林田響、13番横尾蒼人。対する三田学園のスターティングメンバーはGKに指川大輝、DFは2番天野有貴、3番黒瀬太軌、4番永井亮成、5番高川海亜、MFは6番森田雄大、10番福岡南樹、14番石野蒼、FWは7番岩上直生、11番森山絢太、16番山田創大。

 作陽は正確無比な7番金津の鋭いキック、ゴール前にも走り込んでいけるダイナモ8番川上が駆け上がり、前線は11番林田と13番横尾のコンビが精力的に動く。4番柳川と6番中瀬古のハイボールに強く足元もあるCBコンビがチームの守備をしっかり締める。三田学園は、10番福岡の鋭いドリブル、7番岩上のサイドからの突破とクロス、16番山田の前線のポストプレーが光る。守備は6番森田が相手のチャンスを中盤で的確に詰み、5番高川の打点の高いヘディングは攻守に渡り重宝される。

 前半開始10分以降は、作陽が後ろからボールをポゼッションし、三田学園は暑さも考慮してか、食いつき過ぎず、しっかりとブロックを敷くを事でリスクを管理する。試合が動いたのは前半26分、作陽13番横尾が左サイドからのクロスに合わせ欲しかった先制点を奪う。一方、三田学園は前半終了間際に10番福岡のチャンスメイクから、16番山田が絶好のチャンスを得るもこれはオフサイドの判定。試合はこのまま作陽が1点をリードし前半を折り返す。

 エンドが替わった後半開始早々にゲームが動く。後半9分、三田学園14番石野のロングレンジからのフリーキックを相手がオウンゴーし、1-1の同点。後半は三田学園のボールを持つ時間が増え、攻守の切り替えの激しい、よりオープンな試合展開となる。ドリブラーの10番福岡を下げた三田学園はより全体でボールを保持するようになる。技術のある11番森山、7番金津、17番廣畑晴揮、9番東慧が近い距離でプレーした時には細かいパスワークから中に切れ込みゴールに迫る。作陽は14番竹村翼、5番柳川元気の右サイドからの攻撃、17番卯野翔輝の前線での精力的な動きで攻撃に活路を見出す。

 両者チャンスを作りながらも後半はこのまま終了し、1-1のままPK戦に突入する。PK戦はGK沖本の活躍もあり、作陽が4-2で制し、見事に初戦を突破した。ピッチに立った選手、ベンチ、スタッフ、サポーターが一丸となって戦った作陽。「僕達の分も頑張って下さい」と挨拶に来た三田学園の想いも背負い、2回戦で初芝橋本(和歌山)と対戦する。

(文・写真=石津大輝)

▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)