初芝橋本、6発圧勝!羽黒を撃破

 2年生アタッカーが試合の趨勢を決め、3年生FWがトドメを刺した。

 予想外の大差が付いた初芝橋本羽黒の一戦。勝負を分けたのは序盤の先制ゴールだった。ボールを丁寧に繋ぐ羽黒に対し、初芝橋本は積極的にプレスを掛ける“夏仕様の戦い方”で応戦する。すると、策がハマったのは後者だ。前半7分に左サイドハーフの西淵啓斗がボールを前に運ぶと、少々ゴールから離れていたが、迷わずに右足を一閃。「GKが前に出ていたので狙っていた」と状況を冷静に見極めたミドルシュートは、見事にゴールへ吸い込まれた。

 先手を取った初芝橋本は高い位置で相手のパスを奪って、何度も相手陣内へ攻め込む。また、セットプレーも冴え渡り、23分には南條斎の右CKから中井航、35+5分にはCKの流れから最後は河井章人が頭でネットを揺らし、前半だけで3点を奪った。

 迎えた後半は、羽黒が巻き返す。ボールを繋ぐだけだった前半と打って変わり、サイドを深く抉ってフィニッシュに持ち込む回数が増えたのだ。後半6分に丸山凌巧が放ったシュートのこぼれ球を、池田夏稀が押し込んで反撃の狼煙を上げる。

 後半開始早々の一撃で勢い付く羽黒。しかし、この上げ潮に水を刺したのが、暑熱対策として今大会で導入されているクーリングブレイクだ。

 15分過ぎに一度ベンチに引き上げて3分間休む施策は涼を取るだけではなく、監督が指示を送れる貴重な時間でもある。この休戦を上手く利用し、初芝橋本が息を吹き返す。選手たちが「前がかりに来ている相手に対して、お前らがどんどん後ろに下がってしまうと、押し込まれる展開になる」と阪中義博監督に指摘された問題点を修正し、試合の主導権を再び掌握した。すると、30分にFWの名願央希 が仕掛けるとオウンゴールを誘発。35分にも名願は鮮やかな抜け出しからGKを交わしてネットを揺らし、アディショナルタイムにもトドメを刺す6点目を奪って勝負に蹴りを付けた。

 終わってみれば、初芝橋本が6−1の圧勝。試合の肝を抑えた和歌山の雄が初戦を最高の形で突破した。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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