再リードを狙いに出た尚志は後半開始から染野と同時に司令塔の7番小池陸斗を同時に投入。染野のポストプレーと小池の散らしによって前半以上に厚みのある攻撃を繰り出した。すると、後半17分には右サイドを上がった3番坂従颯蒔がゴール前に低いクロス。阿部が頭で合わせて加点すると、23分にも中川路がCKからヘディング弾を決めたが、オフサイド判定となり、3点目とはならなかった。

 不運は更に続き、27分には相手にPKを献上。1番鈴木康洋が読みを的中させて、シュートを阻止したがキッカーよりも先に動いたため、やり直しに。2度目のキックは左上に決まり、試合は再び振り出しとなった。「ああいった判定が2度もあったら負けてもおかしくない」(仲村監督)ゲームだったが、尚志に気落ちした様子は見られない。35+2分には右クロスを起点にした連続攻撃から、最後は小池が左足シュートを決めて勝負あり。3-2で白星を手にした山内は「苦しみながらも勝てたのは収穫」とコメント。仲村監督は「昨年の準決勝で青森山田を追い込んだことで色々と取り上げられたけど、昨年の先輩たちはインターハイの2回戦で負けている。”ここで勝って、先輩たちを超えちゃおうぜ”とずっと話をしていた」と先輩越えを果たした選手を称えた。 

(文・写真=森田将義)

 
▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)