しかし、静岡学園は後半に再びギアを入れ直す。47分、J1・鹿島アントラーズ内定のMF10松村 優太(3年)による右サイドから左サイドまでの40m縦断ドリブルからのパスを起点に、ゴール前に進出した左MF14小山 尚紀(3年)がセゾンFC(滋賀)出身者らしいカットインドリブルでDF3人をかわして左足でグラウンダーシュート。「僕がチームに貢献するところは得点」と話す小山による、これも芸術点の高い追加点で2対0とした。

 

 その後は今治東も53分、髙瀬がボレーで枠内ミドルシュートを放つなどゴールを最後まで目指したが、1回戦・2回戦無失点の静岡学園守備網を崩し切るまでには至らす。終わってみれば大会3試合連続の複数得点・シャットアウトで静岡学園が今治東を下した。

 それでも試合後には「苦しいゲームだったが、点を決めてベスト8に入れたことは評価している」と謙虚に話した静岡学園・川口 修監督。緑のテクニシャンたちは「胸を張ろう」と谷 謙吾監督も選手たちに声をかけた今治東から得たレッスンも手に、1月5日(日)駒沢陸上競技場において14:10キックオフで行われる準々決勝・徳島市立(徳島)で、さらなる「シズガクサッカー」の成長を期す。

1試合3得点の目標は果たせぬも 静岡学園が今治東を下しベスト8

(文・写真=甲斐雅人)

▽第98回全国高校サッカー選手権大会
第98回全国高校サッカー選手権大会