「守備ばかりになりボールを前に繋げなかった。もっと自分がボールを受けて裁かないといけなかった」とMF6古宿 理久(3年)が振り返る青森山田を押し込むと、後半16分には途中出場のMF19草柳 祐介(3年)が放ったスルーパスが相手DFの背後に転がった。反応した今大会初スタメンとなったFW9加納 大(2年)。1回戦から外で見る時間が多くて、チームが勝ち上がっていても飢えている気持ちがずっとあったので常に準備してきた。やるしかないと覚悟を持って試合に挑んだ」ストライカーが左足を振り抜いた一撃がゴール左に突き刺さり、試合は振り出しとなった。
静岡学園は同点に追いついてからも攻撃の手を緩めず、85分には右CKの流れから左サイドの高い位置でFKを獲得。MF16井堀 二昭(3年)がゴール前にクロスを上げると、「ニアに入ると決めていたけど、咄嗟にファーが空いているなと思ったので、走ったら良いボールがちょうど来た。押し込むだけでした」と振り返中谷が彩まで合わせて、逆転に成功。終盤は、DF19鈴木 琉聖(3年)のロングスローなどパワープレーを仕掛けた青森山田の攻撃をしっかりと跳ね返し、3-2で勝利した静岡学園が日本一を掴んだ。
(文・写真=森田将義)
▽第98回全国高校サッカー選手権大会
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