9番FW三宅仁がロスタイムに2発

　第98回全国高校サッカー選手権東京予選の1次予選2回戦が駒沢第二球技場で行われ、駿台学園が後半ロスタイムで2点を奪い劇的逆転勝利をおさめた。格上のＴリーグ勢の駿台学園を最後まで苦しめた都立美原はあと一歩のところで金星を逃した。

　前半をスコアレスで終えると後半6分、都立美原は9番FW三宅仁のゴールで先制に成功。駿台学園もクーリングブレイク明けの同28分、左コーナーから2番DF村雲礼惟がヘディングで突き刺し同点とするも、傾き掛けた流れを引き寄せるは都立美原。同40分、右ペナルティエリア角付近から11番MF中嶋敦が右足を振り抜くとボールはゴール左隅角に吸い込まれ、猛攻を退ける貴重な追加点で2-1とし再び都立美原がリードを奪う。

　試合はクライマックスへ。勝利の瞬間が近づき、ベンチも含め全員で声を出し耐える都立美原だったが、彼らにとって悪夢のロスタイムが忍び寄る。そして、迎えた試合終了間際の後半ロスタイム7分、9番FW三瓶航太に同点ゴールを許すと、立て続けに同ロスタイム8分にも9番FW三瓶航太にゴールネットを揺らされ、この試合で初めてリードを許すとこのままタイムアップ。

　格上相手に勝利目前まで迫った都立美原だったが、最後の最後で耐え切れず無念の2回戦敗退となった。一方、最後まで諦めずロスタイムで見事に試合をひっくり返した駿台学園は次戦、ブロック準決勝で都立大山と対戦する。

(文・写真=甲斐雅人)