國學院久我山はアンカー1枚とインサイドハーフを2枚を置いた4-3-3。成立学園はアンカーの前に中盤を4枚並べ、1トップにジュビロ磐田が内定している、 FW10番吉長真優を置いた4-1-4-1の布陣でゲームをスタートする。
お互いビルドアップからショートパスを繋ぐスタイルを得意とする両チーム。成立はいつも以上に前線から積極的にボールを奪いにいくことで、高い位置でボールを奪い、またボールを失った後でもすぐに人数をかけて奪い返し、ゴールへと迫る。久我山は10番戸坂隼人と7番山下貴之が両サイドで起点となりチャンスを作り出す。
ゲームが進むにつれて前線からのプレッシングを剥がされ、押し込まれた成立は最終ラインから10番吉長真優をターゲットとしたカウンターで攻撃の糸口を探る。互いにチャンスを作り出す中、36分に久我山14番田中琢人が7番戸田岳滉へとスルーパスを送る。PA内でボールを受けた7番戸田岳滉は迫りくるDFをかわすと、相手の足が引っ掛かりPKを獲得。このPKを10番戸坂隼人が決めて前半を1点リードで折り返す。
後半立ち上がりにも主導権を握った久我山はボールを保持して相手陣地へ押し込む時間が続く。成立は堅い守備で追加点を許さず、交代選手でサイドを活性化し、ショートパスと速いカウンターを使い分け、徐々にゴールへと迫る。両チーム決定機を迎える場面もあったが、GKの好セーブもあり得点には至らない。結局、後半のスコアは動かず試合終了の笛が鳴り、地力で勝る久我山が決勝へと勝ち進んだ。
(文・写真=佐々木竜太)
▽第98回全国高校サッカー選手権東京予選
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