無得点のまま試合を折り返した京都橘だが、「しんどい流れになるのは想定していた」(米澤一成監督)と焦りの色は見られない。後半もサイドからチャンスを伺うと、後半4分に左CK付近からのFKを15番DF山内琳太郎が合わせて均衡を崩したが、25分にはショートコーナーのリターンを9番MF横田裕登に決められ同点に追いつかれた。
「1点を決められてから、やばいとなった」(髙木)ものの32分には、9番FW梅津脩斗のパスからゴール前を抜け出した髙木がシュート。GKに足で防がれたが、「たまたま飛んできたので、コースを狙って当てたら、思い通りに飛んでいった」と振り返る西野が押し込み、再びリードを掴んだ。しかし、38分には7番MF長元真夢のスルーパスから、11番FW山嵜洸太朗に同点弾を決められ、勝負の行方は延長戦に委ねられることになった。
ここでも両者譲らず、2-2で延長戦後半を迎えたが、延長後半6分には左でパスを受けた23番FW古川巧が中に侵入。タッチが乱れ相手に奪われそうになりながらも、ゴール前にパスを送った。PA中央では13番木原励が落ち着いてかわして、左に流すと最後は永井が決めて勝負あり。3-2の勝利に貢献した髙木は、「見に来てくれたと思う昨年の3年生の想いを背負って、チームのために戦えた。最後まで全員が声を切らさず仲間として戦えた」と喜びを口にした。
(文・写真=森田将義)
▽第98回全国高校サッカー選手権京都予選
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