PK戦の末に前橋育英が浜松開誠館を下しV
ヴィッセル神戸U18(兵庫)に完封勝ちして決勝に駒を進めた浜松開誠館(静岡)と矢板中央(栃木)との接戦を制し、優勝に王手をかけた前橋育英(群馬)の一戦は1-1で突入したPK戦を4-3で前橋育英がモノにし、第7回和倉ユースサッカー大会を制した。
前橋育英はサイドに人数を集め細かいパス交換で中に侵入してくる攻撃と逆サイドに大きく展開する事でスペースを有効活用した攻撃を使い分ける。対する浜松開誠館も得意の前からのプレスによる攻撃と表裏一体の守備がこの日も炸裂。それとは別にDFラインでボールを回しながら、クサビに降りてきた25番壽山を探し、やむを得ず蹴ったボールに対してはそのまま前プレに繋げることで捨て球を無くす。
先に試合を動かしたのは前橋育英。得意の攻撃的サッカーで押し込んで手にしたコーナーから、キッカーは22番櫻井。このコーナーキックに15番相原が豪快なヘディングで合わせ、先制に成功すし、1-0のままハーフタイムを迎える。
前橋育英は右サイドに起点を置きながら、精度の高いサイドチェンジにより、左サイドバック46番並木を走らせ、パスワークでピッチを広く余す事なく使う。同点に追いつきたい浜松開誠館は、連動した前からのプレシングをチャンスかと思えば全力でかけ、8番野本、7番青島、25番壽山が目を光らす。更に15番加藤の右サイドからのカットインドリブルもアクセントとなる。すると、気合いを前面に押し出した浜松開誠館の努力が身を結ぶ。後半15分、3番吉田がボールに食らいつきながら上げた右サイドからのクロスに20番木村が合わせるとこれがゴールとなり、試合を振り出しに戻す。このまま1-1で前後半が終了しPK戦へ。両者GKが一本ずつ止めるも、前橋育英が4-3で制し優勝を決めた。暑さの中、無尽蔵のプレシングサッカーで今大会を沸かした浜松開誠館だったが、初優勝は来年以降に持ち越された。
(文・写真=石津大輝)
第7回和倉ユース(U-18)サッカー大会