「流れをこっちに持っていきたかった」。元気印・古川のゴールから慶應志木が7発大勝

 先制点を奪ったのは秀明英光だった。前半開始わずか2分、MF相原天汰の右サイドからのアーリークロスを左ウイングバックの齊藤柊がボレーで合わせて早々にゴールネットを揺らした。

一方、出会い頭の一発を喰らった慶應志木だが、「今年はこういう展開で返せた試合も多かったので前半のうちに1点は返せるかなというのはありました」と主将のDF蓮沼介永。すると前半7分、MF小池真寛の落としをFW古川廣太郎が左足を振り抜いて同点ゴール。さらに10分には小池のクロスにチームのポイントゲッター、FW黒澤世吾がヘディングで決めて逆転した。

勢いに乗る慶應志木は前半22分、自陣からのフリーキックの混戦をDF藤井壮がオーバーヘッドで決めて3点目。39分には小池のコーナーキックがオウンゴールを誘い、リードを広げた。

前半最後にPKを決められ1点を返されたが、後半も慶應志木が優勢に試合を展開。7分には左サイドバックの野澤孟、1年生MF田村優喜と連続して相手を引きつけながら崩し、横パスをMF香山達明が冷静にゲット。さらに23分には途中出場のFW杉本涼太が、26分には野澤のコーナーキックから黒澤がこの日2点目を再び頭で突き刺してゴールショーを締めくくった。

次戦の相手は大宮南に。今年はインターハイ1回戦で対戦し1ー0で勝利したが、内容はシュート本数2対17と押し込まれた。その大宮南は1回戦で草加を13ー0で下しており、今回も相手にボールを握られる展開が予想される。それでも蓮沼主将は「インターハイでは大宮南に勝った後、2回戦の越谷西戦も延長戦までいった中で延長前半に1点を決めてそのまま守りきって勝てた。この1年間で粘り強さは特徴になったのかなと思います」と守備に自信。ヘディングで2ゴールを決めた黒澤は「次もまた点を取ってチームを勝利に導きたい」と意気込んだ。

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