一進一退の攻防が続く
「課題を持って次の試合に臨めることが唯一の希望」と青森山田・黒田剛監督が語ったように、全国屈指の名門は苦しい戦いを強いられる2回戦となった。
試合は序盤から動く。立ち上がりの前半6分、帝京大可児がMF杉原諒省のスルーパスに抜け出したFW藤田章太郎がネットを揺らして先制に成功。追いかける展開となった青森山田も同12分にFW丹代藍人が裏に抜け出すと、相手の連携ミスから同点ゴール。その後は互いに相手の裏を狙いにいく展開となったが、精度を欠いて前半を終了した。
後半に入るとその色合いはより濃くなった。青森山田は今大会屈指の司令塔MF山下優人を中心にFW松木駿之介、丹代が相手の守備陣の裏を狙い、帝京大可児はスピードで勝負する藤田、MF野垣貴大らがショートカウンターを繰り出し危険な場面を演出。しかし、互いに最後のところで守備陣が踏ん張り得点を奪えない。体力的にきつくなる終盤へ差し掛かると、攻守の入れ替わりがさらに早くなりゴール前での攻防が多くなった。アディショナルタイムには青森山田が山下のキープからゴール前で決定機を迎えるものの松木が決め切れない。試合はこのままPK戦へと突入した。
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