2点のビハインドを背負って後半を迎えた五條はインターハイのレギュラー4名がスタメンから外れた影響もあり、序盤はスピードに戸惑う場面が見られたが、試合が進むにつれて改善。前半40分にはMF和田谷蓮貴(2年)のスルーパスからFW井澤悠(3年)がGKと1対1の場面を迎えるなど時間の経過と共にチーム状態は上を向き、吉岡監督は「2点獲られたけど3点獲るチャンスは作れていたので1点獲れば何とかなると思っていた」と振り返る。

 後半は交代枠をフル活用しながら、攻撃のギアを上げると後半23分にはゴール前の密集から井澤が抜け出し、シュート。この一撃はDFに当たってCKとなったが、MF瀬羅威吹(3年)が上げたリスタートをDF水津直斗(2年)が合わせて1点を返した。以降も五條が見せ場を作ったが、関西学院の守備を崩しきれず、2-1でタイムアップ。勝った関西学院の山根監督は「先制点と追加点を獲れたから、最後まで集中力を保って守り切れた。サブ組もよく頑張ってくれた」と選手を称えた。

 勝った関西学院は2回戦で初芝橋本(和歌山1)と対戦する。インターハイ8強の難敵だが、望月が「『最強の代にしよう』、『プリンスに上げて(チームの)歴史を変えよう』と選手同士にいつも言っている」と意気込んだように関西学院の選手には勝利しか見えていない。

(文・写真=森田将義)