11日、選手権東京都大会1次予選、八王子実践都立大崎の一戦が私立武蔵グラウンドで行われた。負けたら終わりの一発勝負。両チーム大きな声が飛び交い、高いモチベーションが見受けられた中でキックオフを迎えたこの試合、開始早々スコアが動く展開となった。

 先手を取ったのは八王子実践。4-4-2の布陣で迎えた開始3分、ボランチ3番が都立大崎DFの頭上をふわりと浮かせて越す技ありのスルーパスを通すと、走り込んだのは11番。GKと1対1の場面を落ち着いて制してゴールに流し込み先制点を奪った。

 立ち上がり、不安定な守備を露呈する形となった都立大崎であったが、決して慌てる様子はない。4-4-2の布陣を組み、丁寧にパスで崩していこうという狙いが覗えた。ファーストシュートは左MF8番。8分、カットインからミドルシュートを放つがこれはゴールを大きく外す。さらに15分には、左サイドからの12番のクロスに11番がGKの前に飛び込み合わせるが同点には至らない。

 2トップを組む10番、11番をターゲットにロングボールを狙う1点リードの八王子実践と、パスワークで崩しを狙う1点ビハインドの都立大崎。対照的な攻撃を展開する両チームが繰り広げる熱戦。昨日までの台風の影響もあり、時より強風が吹き荒れる中でハイボールの処理や、パススピードなど選手達には普段とはやや違った感覚でのプレーが求められる場面も見受けられた。

 そんな中、試合が動いたのは25分だった。都立大崎は、ピッチ中央付近からのFKからチャンス。一瞬でDFラインの裏をとった9番がこのボールに反応すると、右足一線。飛び出してきたGKの頭上を越えるシュートで同点に追いついた。

 白熱した前半は1対1で終了。勝負は後半へと続いていく。

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