後半、セットプレーからチャンスをモノにしたのは桐光学園。後半12分桐光学園、右のコーナーキックを10番FW神田洸樹が蹴るとファーで6番DF栗野光が合わせて先制に成功する。負けじと湘南工大附は同15分、中央で受けた11番MF髙木大輔が倒れ込みながら粘って9番FW鈴木琉矢に繋ぐとゴール正面やや右から右隅へコントロールの効いたシュートを蹴り込みゴール、1-1とすぐさま同点とする。終盤に訪れたビッグチャンスは湘南工大附、7番MF川名連介がスルーパスに抜け出しGKと1対1を迎えるも桐光学園4番DF安久レオナルド高貴が必死のスライディングでなんとか掻き出す。このまま試合は終了かと思われた同ロスタイム桐光学園、ペナルティエリア手前やや右で得たフリーキックをレフティ6番DF栗野光がセット、左足で狙うと思いきや横パスで壁をずらすと中央から途中出場12番巽健太が右足一閃、低く抑えたグラウンダーのシュートはGKの逆を突きゴール正面に突き刺さりゴール。劇的ゴールで2-1と桐光学園が勝ち越すと試合はそのまま終了のホイッスル。
インターハイで初の全国制覇を成し遂げたが選手権予選は決勝の舞台で日大藤沢相手に涙を呑んだ桐光学園は、今年公式戦ラストゲームを3年生主体のメンバーで勝ち切り次世代へバトンを繋いだ。敗れた湘南工大附もトリッキーで迫力ある攻撃陣を展開力ある中盤・ディフェンス陣が支え、幾度となく桐光学園ゴールを脅かした。令和2年もK1リーグを盛り上げること間違いなしの両校から目が離せない。
(文=甲斐雅人 写真=堀井優真)