優勝候補のサガン鳥栖U-18が苦しみながらも、2回戦を突破

サガン鳥栖U-18イレブン

 昨年度の準優勝チームで今大会の優勝候補に挙げられるサガン鳥栖U-18が苦しみながらも、2回戦を突破した。

 12月26日、日本クラブユース選手権(U-18)大会の2回戦が群馬県のコーエィフットボールセンターで行われ、鳥栖はジェフユナイテッド千葉・市原U-18と対戦した。

 試合は戦前の予想を覆し、千葉が積極的な守備からペースを握る。互いに4−3−3のシステムで挑んだ中で、千葉は前線の3人が鳥栖の最終ラインにハイプレスをかけて簡単にビルドアップをさせない。中盤の運動量も豊富でセカンドボールを回収すると、アンカーの井上凱斗(3年)が得意の左足でボールを散らしてチャンスメイク。前半10分に鳥栖のエース・FW相良竜之介(3年・トップ昇格内定)が負傷交代するアクシデントも重なり、「相手の術中にハマった」と田中智宗監督が振り返ったように千葉の思惑通りにゲームが進んでいく。28分にFW夛田凌都(3年)が左斜め45度からゴールを狙うなど、攻守で相手を圧倒して前半を終えた。

 迎えた後半、鳥栖はプレスの掛け方を修正。高い位置からプレスを掛け、取り切れなければ二度追いで相手の自由を奪いにいった。すると、徐々にボールを支配できるようになり、攻撃の時間が増えていく。千葉の朝岡隆蔵監督が「ラインコントロールをして、もっと高い位置を取れ」と指示を出したものの、前半からハイペースで試合を運んだ影響で相手の勢いを止められない。

 前半の沈黙が嘘のようにアグレッシブさを取り戻した鳥栖はジワジワと相手ゴールに迫ると、後半23分にはMF西村洸大(3年)がミドルシュートで相手を脅かす。そして、30分。石原央羅(3年)の右クロスをMF福井太智(1年)が落とすと、最後は主将のFW兒玉澪王斗(3年)がゴールに押し込んで待望の先制点を奪った。これで勢いに乗った鳥栖はさらに攻撃を続ける。35分にFW田中禅(3年)が鮮やかなヘディングシュートを叩き込んで試合の行方を決定付けた。

 後半に巻き返した鳥栖が2−0で勝利。27日の準々決勝では2年連続のベスト4入りを掛け、プレミアリーグ関東王者の横浜FCユースと対戦する。

▽第44回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)

第44回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)