第94回全国高校サッカー選手権東京都大会の2次予選が開幕。各会場で1回戦の火蓋が切られる中、東海大高輪台総合グランドこの日の第1試合はBブロック、東海大高輪台青稜の一戦。ホームで初陣を飾る東海大高輪台が、1次予選を勝ち上がってきた青稜を迎え撃つ構図で試合開始を告げるホイッスルが響き渡った。

 最初のチャンスは東海大高輪台

 今春の総体予選では支部予選敗退と苦杯を舐める結果に終わったが、リーグ戦に目を移せばここ8戦無敗、18試合中14試合を終えて2位と好調を維持。T1昇格に向け好位置につける“タイガー軍団”は選手権での躍進を目指し、明確な攻撃的姿勢を打ち出した。開始早々、MF野村浩輔のシュートを皮切りに左サイドを上がったMF武井成豪のシュータリング、さらにはCKからDF田中千寛のヘディングシュートなど好機が続く。1トップを務めるFW本藤悟を最前線に据え、流動性豊かな攻撃が目立った。

 対する青稜の狙いは堅守速攻。
 序盤からボール支配を許す展開も織り込み済みといったところか。序盤のピンチにも、1次予選3試合中2試合の無失点勝利に導いた守備陣を中心に対応し、少ないチャンスをシュートまで結びつける。8分には、DF眞部睦紀の右クロスから最後はMF森山凌平がゴールを狙い、チームファーストシュートが生まれた。

 攻勢を掛ける東海大高輪台青稜の速いプレスに苦しんだ印象。野村やMF水野団らがボールを収め打開を図るも、バイタルエリアでのブロックを徹底する青稜の堅守を破るには至らない。シンプルさを求めるベンチからの指示もどこか感じたもどかしさゆえの策。東海大高輪台は結局、今大会最初の40分間をスコアレスで終えることとなった。

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