富山第一イレブン(写真=矢島公彦)

県予選からの無失点記録はストップしたものの富山第一は落ち着いたプレーを続ける

 1点を返してから攻撃のリズムを掴んだ日本文理大附は、早いうちに追いつきたいところ。一方、県予選からの無失点記録がストップした富山第一は、サイドからの攻撃を起点にネガティブな流れを変える追加点を狙う。

 後半の立ち上がり、富山第一がシュートチャンスを迎える。激しいボールの奪い合いからこの試合の2点目を入れたMF中川がシュート。ゴールには至らなかったもののチームに勢いを与える。

 その後も得意のセットプレーや裏を狙うクロス、サイドチェンジなどを繰り返し、激しい攻防を続ける両チーム。同点に追いつき試合の流れを掴みたい日本文理大附は後半16分過ぎにFW20番木村玲音に替え、FW9番の中島翼を投入する。すると富山第一もFW14番の天野に替え、FW9番の浅野綾太を投入し、積極的に追加点を狙う。

 後半20分を過ぎても集中力が切れない両チーム。ディフェンス陣は体を寄せたプレーで決定的なシュートチャンスを作らせない。

 膠着したまま時間が過ぎた後半終了間際、富山第一はDF3番の富田修平に替えて抜群のフィジカルを誇るDF20番入江航輝を投入して逃げ切りを図る。対してロングボールを垣内に集め、なんとか同点ゴールを狙う日本文理大附。すると後半のアディショナルタイム、直前に投入された富山第一のFW15番津田将が決定的なチャンスを作り出し左足のシュートを放つも、バーに嫌われ惜しくもノーゴール。

 試合はそのまま終了。激しい攻防を繰り広げたゲームは富山第一が前半のリードを守り切り2-1で勝利。7大会ぶりの優勝を目指し、神村学園との3回戦へと駒を進めた。

(写真=矢島公彦)

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権