創成館イレブン(写真提供=オフィシャルサポート)
劣勢に立たされた創成館は、引き気味で戦った前半から一転して、前目に重心を掛けて得点を意識。「リスクを抱えても前にいこう」とハーフタイムに話したというエース岩﨑雄永が前に入るシーンも増え、ボールを持って昌平ゴールへ迫る時間を増やしていく。対する昌平は「後半、相手の勢いがついてきて、自分たちのサッカーができなかった(昌平 須藤)」という状態に陥ったものの、ここで生島翼、唐木晃ら守備陣が奮起。攻撃の手を緩めない創成館に対して、落ち着いたプレーで対応し、要所では体を張って創成館の攻撃を潰していく。
攻める創成館、守りながらも速攻を狙う昌平がせめぎあう試合終盤。後半74分にはサイド攻撃から創成館がチャンスを作るも、逆サイドから飛び込んだ一瀬凛の足が一歩届かず、77分、昌平も佐藤海空斗が強烈なシュートを放っていくがボールはゴールの枠をそれこちらもノーゴール。その後も互いにオープンな展開の中で攻め合う中、終了間際には創成館が猛攻を見せたものの、最後まで失点を許さない昌平が3-0で試合を終了。
「前半はうまくいかないながらも、しっかりとゴールを奪えたのが良かったが、創成館のフィジカルの強さ、局面の粘り強さでうまくいかないところがあった。また修正していきたい(藤嶋崇監督)」という昌平が、一戦ごとに調子を上げながら、2年連続でのベスト8を決めた。
(文=藤原裕久)
▽第99回全国高校サッカー選手権
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