堅守の富山第一が神村学園を返り討ち!MF福岡輝のゴールで8強進出

決勝弾を決めたMF7番福岡輝が拳を突き上げる(写真=矢島公彦)

 1月3日、等々力陸上競技場で第99回全国高校サッカー選手権大会3回戦2試合が行われた。第1試合は、1回戦、2回戦ともに後半に底力を発揮した神村学園(鹿児島)と、初戦となった2回戦で堅守を見せた富山第一(富山)が対戦。両チームは昨年の選手権大会でも対戦し1-0で富山第一が勝利している。神村学園はリベンジに燃えたが、後半29分に決勝ゴールを決めた富山第一が1-0で逃げ切り返り討ち。ベスト8進出を決めた。

スコアレスで前半を折り返すも内容の濃いプレーを見せた両チーム

 過去に選手権での優勝1回、6年連続31回目の出場を誇る富山第一は県予選で無失点。体を張ったディフェンスからのカウンター“堅守速攻”が特徴のチーム。対する神村学園はパスやドリブルを巧みに使い分ける超攻撃的なサッカーが持ち味。前回大会も顔を合わせた両チームだが、その対戦では富山第一が1-0で勝利。神村学園としてはそのリベンジを果たしたいところだろう。

 神村学園のキックオフでスタートした試合は、開始早々から富山第一がプレスをかけ続けるも、まずビッグチャンスを生み出したのは神村学園。前半4分過ぎにMF20番の小林力斗が左サイドからクロスをあげるとゴール前の混戦からMF11番の篠原駿太がシュート。相手DFに当たってこぼれたボールを拾ったU-17日本代表の1年生FW9番福田師王がゴールネットを揺らす。しかしこれは惜しくもオフサイドの判定でノーゴールとなった。

 一方の富山第一も後半6分過ぎにすかさず反撃。コーナーキックからのクロスにキャプテンのDF5番孝井捺希が頭を合わせるもボールは惜しくも枠を外れる。

 神村学園は前半12分過ぎ、FW福田のロングスローからFW12番の寺田聡がオーバーヘッドでシュートを放つものの、ここは富山第一のGK平地巧汰がファインセーブ。さらに前半15分、左サイドをドリブルで上がったMF小林か逆サイドへのクロスを上げるとMF篠原がゴール右隅にシュート。これもGK平地が横っ飛びでセーブ。攻撃的なサッカーが特徴の神村学園らしい攻撃を見せつける。

 その後もいい形で神村学園が攻め込む時間が続くも、富山第一は最後のラインで体を張ってゴールは割らせない。さらに前半36分、神村学園はほぼ中央でボールを受けたFW福田が左サイドのFW寺田へパス。ボールを受けた寺田が右足で強烈なシュートを放つもGK平地の正面を突きノーゴール。前半は0-0で終了した。

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▽第99回全国高校サッカー選手権
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