青森山田イレブン

 キャプテンの藤原も厳しい表情で、こう振り返る。

「守備の強度が足りない。日ごろから積み上げてきた球際の強さだったり、ハードワーク、切り替えといったベースの部分が半分も出せていない。どういうことなのか、しっかり見つめなおさなければいけない」

 それでも終わってみれば、終了間際のPKを含め(キッカーはキャプテンの藤原)、4対2で青森山田が勝利を収め、8強入りを果たした。

 ひとりひとりがスキルフルで、洗練されたサッカーを披露し、周囲からも高評価を得ていた帝京大可児が健闘むなしく、ここで大会をあとにする。仲井正剛監督は次のように総括した。

「マイボールの時間を増やすことがポイントだった。どんなに相手のプレッシャーがきつくてもそこを追求しようと選手たちに伝えていた。2点を取るところまではいったけれど、勝ちきれなかった。自分たちが目指すサッカーの精度を高めていくのが今後の課題」

 優勝候補筆頭に挙げられている青森山田の次なる相手は堀越(東京A)だ。

(文・写真=小室功)

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権