18日、T1リーグ第13節、駒澤大学高等学校対帝京の“上位対決”が駒沢第2球技場で行われた。両チーム互いにここまで12試合を終え、駒澤大学高等学校が7勝1敗4分けで勝ち点25を獲得し2位、帝京が7勝2敗3分けで勝ち点24の3位と好調を維持。首位、実践学園追撃へ注目度の高い一戦にスタンドには多くの観客が集まった。
まずは、8月に開幕する全国高校総体へ向けてチームを仕上げていきたいお馴染みの赤黒、駒澤大学高等学校。先月の高校総体東京都大会決勝で成立学園を下す勝ち越しゴールを決めたFW7番を欠く中、エース9番・安藤丈に大きな期待が集まる。4-4-2の布陣を組み、試合開始から前線の積極的なアプローチで主導権を掴むと、これまでTリーグ12試合で33得点を決めてきた攻撃力がいきなり牙をむく。
9分、左サイドで組み立てると、19番・三浦 岳文が右サイドぽっかり空いたスペースに走り込んだ8番・野本克啓へ展開。ボールを受けた野本が、ややペナルティエリア内に侵入した位置から右足を振り抜くと、しっかりとコントロールされたシュートはファーサイドネットに突き刺さった。
鮮やかなゴールで先制した駒澤大学高等学校に対し、すぐに反撃を仕掛けていく帝京は4-4-2を基本フォーメーションに2トップが上下の関係を築く。16番が前線に張り、7番がシャドーのような形でボールサイドに積極的に顔を出してチャンスを演出。20分には、中央でボールを持った7番がゴール前まで運ぶと、16番とのワンツーからシュート。枠を捕えることはできなかったが、攻撃の核となる2人で状況を打開した良い形が見られた。
先制後、やや攻撃の手が緩んだものの追加点を目指す駒澤大学高等学校の狙いは、左サイドで作って、右サイドで仕留める形。左MF11番のチャンスメークから何度もゴールに迫った。また、ボールを奪った後や、苦しい時間帯に時間を作ることができるFW9番・安藤のボールキープは駒澤大学高等学校にとって大きな武器となっていたと言える。
早い時間帯に追いつきたいものの、駒澤大学高等学校の粘り強いDFの前に苦戦を強いられた帝京は選手交代で状況の打開を図る。FW14番を投入し、前線のポジションチェンジをしたことによりベンチの狙い通りの変化が生まれた。右MFに移った7番を中心に攻撃の連動性が生まれると、次々にチャンスが訪れる。
34分、右サイド7番からのスルーパスに反応した16番がDFラインの裏へ抜け出してシュート。これはGKの好セーブに阻まれたが、さらに続く攻撃は41分、左サイドからの仕掛け。6番からのアーリークロスにゴール前、7番がフリーでヘディングシュートを放つが僅かにポストをかすめゴールならず。立て続けに絶好機を活かせず、同点ゴールには至らなかったものの、後半に向けて攻略の糸口を掴んで前半を終えた。