金光大阪 vs 東海大仰星
延長戦に入ると激戦で両チームの選手に疲労が見え始める中、両チームのロングスロー合戦が始まる。しかし得点が入らないまま延長後半に入り迎えた延長後半5分、右コーナーキックから6番MF武仲勇海が右足でストレートのボールを中に入れディフェンスに跳ね返され自分に戻ってきたところをMF武仲が今度はインで巻いてクロスボールを中に入れると、ニアポストで「1失点目と2失点目が僕のせいだったんで(取り戻そうと)信じて走り込んだらボールが来ました」2番DF塩山友弥がヘディングで合わせゴール右上にシュートが決まる。追いつかれた金光大阪が再度東海大仰星を引き離すとこのまま試合は終了し、金光大阪が5-4で劇的勝利を飾った。
惜しくも敗れてしまった東海大仰星の中務雅之監督は試合後「同じような失点を5回やってたらなかなか難しかなと思います。相手のやり方はわかっていた中で、もう少し勇気をもってやれなかったかなと思います」と試合を振り返った。更に「コロナ禍で4カ月ほぼ活動できなかったので、彼らともう少し中身の濃い時間を過ごしたかったなと思います。今年の3年生はこちらを向いてくれて、こちらの言うことに耳を傾けてくれる子たちだったんで最後まで勝たせてあげたかったです」と悔しさを滲ませながら話した。
この試合、東海大仰星を苦しませた金光大阪のゴール前まで飛んでくるロングスロー。そのロングスローを投げていたMF松井雅功だが「高校に入って一回本気で投げてみたら飛んだんでやってみようと思った。」と偶然手にした武器を今ではライナー性のボールと山なりのボール、2種類の軌道を狙って使い分けられるまでになった。その松井は「次も決勝も勝って全国に行きたい」と意気込みを語った。金光大阪は決勝の切符をかけて10月7日ヤンマースタジアム長居で大阪桐蔭と対戦する。
(文=会田健司 写真=谷口一樹)
▽第99回全国高校サッカー選手権大阪予選
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